top of page

ブルシット・ジョブ:AIに考えさせる仕事、やり続ける人間

執筆者の写真: 祐二 高橋祐二 高橋


ブルシット・ジョブ

ある記事を読んでの自分なりの考え〜AIにつながる話です。けっこう辛口です。

こちらの記事で【ブルシット・ジョブ】について書かれていました。少し前に、ビジネスでよく情報交換する人と話した時も、ブルシット・ジョブが話題になりました。

記事読まれるといいですが、このまま読み進めても大丈夫です!


「ジョブ」という言葉の欺瞞


現代の企業や組織では、「ジョブ」という言葉が本来の意味を失い、単なる作業の流れ作業に成り下がっているケースが多いです。そもそも、仕事とは何か?ジョブとは何か?

本来、ジョブとは「目的を持ち、それを達成するための活動」であるべきです。しかし、実態としては以下のような構造が蔓延しています。


1. 目的が見えないジョブ


  • 指示が発生し、それを受け取ります。

  • 受け取った側は、さらに次の担当へ流します。

  • 途中で管理や承認のプロセスが増え、内容が変質します。

  • 結果的に「誰が何のためにやっていたのか」すら不明な状態で、成果物らしきものが生まれます。


こうした流れの中で、誰もゴールや目的を直視しません。タスクをこなすだけのプロセスが続き、「仕事をしている」感覚はあるものの、そこに価値があるのでしょうか?「また、課長からのブルシット・ジョブだ・・・残業だ、」なんて、昨日もありませんでしたか?


2. 増殖するブルシット・ジョブ


デヴィッド・グレーバーが指摘した「ブルシット・ジョブ(ク◯どうでもいい仕事)」が、まさにこの構造の中で増殖しています。特に以下のような特徴がハッキリです。


  • 管理のための管理(意味のない報告、過剰な承認プロセス)報告しても「ん!いんじゃない!」(2ページも読んでないだろうが!)

  • 成果物が形骸化(何かを生み出しているようで、実は何も生まれていない。結論のない会議や資料)

  • 指示→実施→報告の循環が目的化する(プロセスを回すこと自体が目的化)


本来、「ジョブ」は何らかの価値を生み出す活動のはずです。しかし、多くの企業で行われている「ジョブ」と称されるものは、単なる作業の維持、もしくは手続きの消化にすぎないのでは?


3. 「ジョブ」という言葉の欺瞞


問題なのは、「ジョブ」という言葉自体の誤用が当たり前になっていることです。本来のジョブの意味は、「目的を持ち、それを実現すること」です。しかし、現在の組織では次のような状況が頻発しています。


  • 最終成果物の価値を誰も評価しない → 何を生み出したのか不明

  • 細分化されたプロセスのせいで全体像を誰も把握できない → 目的が消失

  • 手続きをこなすこと自体が「仕事」扱いされる → ジョブの本質が形骸化


本来の「ジョブ」とは何か?シンプルに定義すると、


  • 明確な目的がある

  • その目的に向かって、価値を生む活動をする

  • その活動が、組織や社会に対して実質的な影響を与える


この3点が揃って初めて、「ジョブ」と呼べるものになります。そうでなければ、それは単なる「作業」や「プロセスの一部」では、って感じます。


AIとジョブの関係


興味深いのは、この「ジョブの定義」自体が、AIへのプロンプトと生成の過程そのものに似ていることです。


  • 明確な指示(プロンプト)があり

  • それに基づいてAIが価値を生む

  • その結果が、目的に対して影響を与える


つまり、本来のジョブを追求するなら、AIを活用することで「意味のあるジョブ」を増やせるはずです。しかし、日本のAI導入率の低さを見ると、むしろブルシット・ジョブと管理体制が残存している可能性が高いです。


日本では、「AIが仕事を奪う!」という論調が根強いです。しかし、慎重に考えなければなりません。もしかすると「AIが私のブルシット・ジョブを奪う!」と言っているのと同じかもしれません。


では、どうするか?


本来のジョブにAIを使うのが最も効果的ですが、まずは自分のブルシット・ジョブをAIに任せられないかと【考える】ことから始めるのが現実的です。そして、この【考えること自体】をAIに任せるのはどうか、という提案をしたいです。


一見すると遠回りに感じるかもしれませんが、ここでこそAIのパワーが活きます。AIを活用することで、不要なタスクを削減し、本当に価値を生む仕事へとシフトすることが可能になるのです。

Komentáře


bottom of page